パナソニックから初の完全ワイヤレスイヤホンが出るだと?
ワイヤレス戦国時代(そしてノイキャン戦国時代)に突入していると言っても過言ではない昨今、満を持して(?)パナソニックも参入してきました。
今後ワイヤレスイヤホン業界を盛り上げてくれそうです。
比較表をつくった
EAH-AZ70W | RZ-S50W | RZ-S30W | |
カラー | シルバー/ブラック | ブラック/ホワイト | グリーン/ブラック/ホワイト |
ブランド | テクニクス | パナソニック | パナソニック |
再生時間 | イヤホン単体:約6.5時間 / 約7.5時間 充電ケース含む:約19.5時間 / 約22.5時間 ※ノイキャンON、AAC接続 / ノイキャンOFF、AAC接続 |
イヤホン単体:約6.5時間 / 約7.5時間 充電ケース含む:約19.5時間 / 約22.5時間 ※ノイキャンON、AAC接続 / ノイキャンOFF、AAC接続 |
イヤホン単体:約7.5時間(AAC) 充電ケース含む:約30時間(AAC) |
充電時間(25℃) | 約4時間 ※イヤホン・ケース同時充電 |
約4時間 ※イヤホン・ケース同時充電 |
約4時間 ※イヤホン・ケース同時充電 |
短時間充電 | 15分充電:約70分再生 / 約80分再生 ※ノイキャンON、AAC接続 / ノイキャンOFF、AAC接続 |
15分充電:約70分再生 / 約80分再生 ※ノイキャンON、AAC接続 / ノイキャンOFF、AAC接続 |
15分充電、約90分(AAC) |
イヤホン重量 | 約7g(片側) | 約7g(片側) | 約4g(片側のみ) |
ノイズキャンセリング機能 | あり | あり | なし |
対応コーデック | SBC、AAC | SBC、AAC | SBC、AAC |
Bluetooth | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
防水 | IPX4相当(イヤホン部のみ) | IPX4相当(イヤホン部のみ) | IPX4相当(イヤホン部のみ) |
USB | 入力:TypeA 出力:TypeC |
入力:TypeA 出力:TypeC |
入力:TypeA 出力:TypeC |
使用アプリ | Technics Audio Connect | Panasonic Audio Connect | Panasonic Audio Connect |
※表はpanasonic.jp の公開情報をもとに編集しています。誤りや変更がある可能性があります。
EAH-AZ70W と RA-S50W の違いは?
上の比較表を見るだけだと、RZ-S30W についてはノイキャンが無いという点で下位モデル(またはカジュアルユース向けモデル)であることがはっきり分かりますが、
中堅と上位にあたる RZ-S50W 、EAH-AZ70W の明確な違いがよく分かりませんね。
もう少し細かい部分を見ていきます。
EAH-AZ70W は「テクニクス」ブランドとして..
テクニクスは、パナソニック株式会社のHi-Fi オーディオ製品のブランド名です。https://jp.technics.com/aboutus/
Technicsは、音と人との関係を大切に思い、音楽を愛するすべての人々に音楽の感動を提供し続け、
世界中の音楽文化の発展に貢献したいと考えています。
これが私たちの掲げたフィロソフィーです。https://jp.technics.com/rediscovermusic/brandmessage/
パナソニックの中でもオーディオに特化した「テクニクス」ブランドとして発売する EAH-AZ70W には、2019年11月に発売されたEAH-TZ700(メーカー希望小売価格 12万円(税抜))の開発で培った技術を投入しているとのこと。
ドライバーは全く別物のようです。
EAH-AZ70W | グラフェンコートPEEK振動板を搭載した直径10mmダイナミック型ドライバー |
RZ-S50W | 振動板にバイオセルロース素材を使用した直径8mmのダイナミック型ドライバー |
※グラフェンコートPEEK :ポリエーテルエーテルケトンの略で、強度と内部損失特性に優れた材料
※「バイオセルロース」とは、ココナッツウォーターを主成分とし、発酵技術を用いてつくられる植物由来のシート素材のこと。(dhc.co.jp より引用)
ノイズキャンセリングについては、中堅のEAH-AZ70Wと共通ですが、(国内)業界最高クラスのノイズキャンセリング機能を搭載するとしています。
「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」ということで、何がデュアル(二重)なのかというと
- 外側マイク:デジタル処理によって、外側の騒音を大幅低減(フィードフォワード方式を強化)。
- 内側マイク:アナログ処理によって、耳の中のノイズ低減精度を向上(フィードバック方式を強化)。
ということらしいです。
すでにノイキャンに定評のある Sony WF-1000XM3 や Apple AirPods Pro と比較される機会が多くなりそうですね。
以上、ノイキャン技術は同じですが、ドライバー自体や音響技術に違いがあるようです。
価格は発売前時点(2020/3)の市場想定価格の差は1万円程度らしいので、EAH-AZ70W に圧倒的な優位性があるとは考えにくいかな、というのが個人的な予想です。
3種すべてに共通する微妙な点
なんと言っても対応コーデックです。
SBC と AAC にしか対応していないので、iPhone・iPadではなんの問題もないと思いますが、それ以外の音楽プレイヤー、Androidスマホを使っている方など aptX や LDACで接続したい人にとっては非常にガッカリするポイントかもしれません。
参考までに、僕が使用しているウォークマンA50の場合、
対応コーデックは SBC , LDAC, aptX, aptX HD
なので、3機種どれを使っても最低ラインの SBC接続になります。旧高級機種のNW-WM1Z や NW-WM1A でも同じ。
新機種のA100, NW-ZX500 の場合はAACが追加されているので大丈夫(?)です。
また、LDAC や aptX HD に対応しないので、3種のうち上位の EAH-AZ70W ですら ハイレゾ対応ではない ということになりますね。その点をどう見るか。
逆に、これ以外にはスペックを見る限りで明らかなネガティブポイントは無さそうです。