症状
ある日突然、MOMENTUM True Wireless 3 の左側が充電できなくなってしまった。
ケースに入れるとオレンジランプがゆっくり点滅するので認識はされているようだが、何度ケースに入れ直しても電源が入らず、満充電しても同様だった。
基本的なトラブルシューティングとして
- 充電中のケースに両方のイヤホンを収めた状態で両方に指を当てて12秒以上待つ※TW2でアナウンスされているがTW3でも有効なのかは不明
- アプリ経由での工場出荷時戻し
を試したが、解決せず。
アプリに関してはそもそもイヤホン側の電源が入らないのでペアリング自体ができなかった。
ネットを見ると完全放電という方法を試す人もいるようだが、公式にアナウンスされている方法ではなく、治ったとしてもバッテリーが痛む原因になるので行わなかった(これで完全解決したという事例が見当たらなかったのもある)。
問い合わせ先が無い!?
ゼンハイザー本家の日本公式サイト(ja-jp.sennheiser.com)の問い合わせページを参照すると、イヤホンの修理項目がないのだ。
実は、ゼンハイザーは2022年3月にイヤホン、ヘッドホンなどの部門を「Sonova Holding AG」という会社に事業譲渡していて、ゼンハイザー本体ではプロ機材の取り扱いのみとなっている。
ゼンハイザーとしてのブランドは維持されて、製品やサポートの品質については従来どおりということだが、サポートはプロ用製品・コンシューマー(一般人)用製品で分かれる事になった。
公式にも以下の通り告知されている。
ゼンハイザージャパン株式会社は、2022年2月を以て、コンシューマ事業を「Sonova Consumer Hearing Japan株式会社」に譲渡いたしました。
これにともない「MOMENTUMシリーズ」や「CXシリーズ」、「HD599」などのイヤホン・ヘッドホンを含むコンシューマ向け製品は、現在「Sonova Consumer Hearing Japan株式会社」が運営しております。
なお、プロ用マイク全般やノイマン製品全般、製品の末尾に「PRO」と付く「IE 100 PRO」や「IE 400 PRO / 500 PRO」などのイヤーモニター、「HD25」「HD 400 PRO」などのプロ用ヘッドホン製品につきましては、引き続きゼンハイザージャパンの取扱いとなります。
今後、ゼンハイザージャパンでは、Sonova Consumer Hearing Japan社取り扱い製品についてのお問合せや、各種ご依頼には対応・取次ができません。あらかじめご了承ください。
https://www.sennheiser.co.jp/sen.user.PressDetail/id/707.html
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●Sonova Consumer Hearing Japan株式会社
お問合せフォーム:https://www.sennheiser-hearing.com/ja-JP/contact/主な取り扱い製品:
MOMENTUMシリーズ, CXシリーズ, HD 5xx, HD 6xx, HD 8xxなどの一般消費者向けイヤホン・ヘッドホン——————————————————————————
●ゼンハイザージャパン株式会社
お問合せフォーム:https://ja-jp.sennheiser.com/service-support-contact主な取り扱い製品:
プロ用マイク全般、ノイマン製品全般、型番の末尾に「PRO」と付くイヤーモニター等の製品、「HD 25」などプロ向けヘッドホン——————————————————————————
https://www.sennheiser.co.jp/sen.user.PressDetail/id/707.html
(※)ゲーミング用ヘッドセット エンタープライズソリューション製品は2020年以降EPOS社が運営しております。
お問合せ先: https://www.eposaudio.com/ja/jp
ということで、イヤホンの修理に関しては現在は上記のURLではなく
https://www.sennheiser-hearing.com/ja-JP/contact/
にアクセスすればサポートに連絡することができる(電話はなく、メールのみ)。
※「-hearing.com」が偽サイトっぽくて怪しいが、この場合は正規サイトだ。
↑こんな感じで入力して送信したら、あとはいったん返事を待つだけだ。
メールアドレスの誤りだけにはくれぐれも注意。
返信が来た
3日で返信が来た。
個人的にはメールサポートの返信は24時間以内~遅くても48時間以内が理想と考えているので、ちょっと遅い気がするが、まぁ許容範囲か。
内容としては、
- Smart Controlアプリの再インストール・再ペアリング
- 充電接点の掃除
- 工場出荷状態へリセット
- 全部試してもだめなら修理センターへ郵送してね
というものだった。
すべて試してあったので、さっそく郵送することにした。
郵送
故障品を梱包するのは当然として、それだけを送るわけではない。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- 問い合わせ番号(メールに記載)※特に重要
- 不具合症状
を記載したメモに加え、
- 購入年月日
- 購入店名
- 購入製品名
が確認できる購入証明(納品書、領収書、Web購入履歴など、コピー可)を同封する必要がある。
購入証明については、僕の場合はAmazonでの購入(販売者がAmazon※後述の注意点を参照)だったので、Amazonの購入履歴ページ(上記項目が確認できるページ)をスクショし、コンビニでプリントアウトして同封した。
梱包については、商品のパッケージ箱に入れた上でコンビニで売られているメルカリ用の「60サイズ」の箱を使い、緩衝材(通販でよく入っているくしゃくしゃにした紙。こういうときのために保管してあった)をつめて対応した。
後述の通り、不注意による故障と認められた場合は保証対象外になる可能性があるので、パッケージの箱がない場合も充電ケースを裸のままにせず、プチプチで包むなどしたほうがよいかもしれない。
発送はゆうパックを利用、元払いとした(メールに着払いNGと書かれている)。
修理依頼品着荷や納期などの連絡は原則いたしませんこと、ご了承ください。
とのことなので、基本的には発送後にできることは修理センターへの配送完了チェックと、待つだけ。
補足
メーカー保証について。
正規販売店での購入であれば2年保証があるが、ネットで調べたところ正規販売店以外での購入の場合、2年以内でも有償・無償に関係なく修理受付そのものが不可という事例(お断りのメールが届く)があったので注意されたい。
今回は事前にAmazon(販売元がAmazon)での購入である旨は伝えてるので
アマゾンジャパン合同会社様でご購入いただいたのであれば弊社正規販売店様でございますので、メーカー保証対象内でございますが、弊社での確認作業で通常使用の範囲外での故障と認められる場合、保証の適用外とさせて頂きます。
と書かれていたのだが、もしかすると「Amazonから購入した場合に限る」かもしれない。
というのも、Amazonで販売されている商品はすべてがAmazonが売っているものではなく、マーケットプレイスと言って他の事業者が出品している商品もあり、Amazonは基本的に発送や保証に関与せず、トラブル時にも取り合ってもらえない可能性が高い(そもそも中古品ということもある)。
もちろん、マケプレであっても正規販売店の出品である場合もある(家電量販店や有名専門店など)ので一概に避けるべきだとは言えないが、「販売元」がAmazon.co.jpならとりあえずはOKというわけだ。
結果
驚くことに、修理センターに着荷した2日後に修理品が発送された。
「修理完了品」との名目だったが、届いたものを確認したところ今回は新品との交換だった(発売当初とはパッケージが少し変わっていることに気づいた)。ご丁寧に、イヤホンに装着していたイヤーピースもポリ袋に入れて貼られていた。付属品は返送してくれるのかもしれない。
また、同梱してあったメモも返却されていた。
ネットでは修理の場合は時間がかかるという話が散見されるが、交換の対応は迅速に行われるようだ。