以前、碧(ソラ)Light をレビューしましたが、同じブランドのフラッグシップ(最上位)イヤホン「碧 Ti3」が登場。
最上位ということもあり価格が価格なので購入を躊躇ってましたが、発売後から次々と投稿される称賛コメントの数々。気づいたら僕も衝動的にポチっておりました。
碧-Light がかなり良かったので、その系譜を継ぐフラッグシップ機とはどんなものかと。これまで購入したイヤホンで最も高価です。
プレビュー
ケーブルはLightとは異なり、しなやかな手触りの樹脂ケーブル。
外見はよく見るようなシンプルなケーブルですが、音質向上のために内部材質にはこだわりがあるのだとか。
碧-Light との比較
大きさ、ノズル外径はほとんど同じ。
音について端的に
技術的な詳細については各ショップの商品ページの記述で十分かと思うのでここでは触れませんが、この商品がうたっている特徴を要約すると主に以下のようになります。
- 沈み込むような深い低域再生能力
- 低域から高域まで全域にわたり音の解像度は高く、かつてない臨場感
で、実際に使ってみて感じたことは、全体的に元気なサウンドで迫力があり、低音が豊かだということ。
よいところ
- 低音はやや強めだけど、ボーカルなど中音域以上もはっきり聴こえる。
- 空間の表現(音場)も感じられ、臨場感はあると言える。
- 音の「刺さり」はほぼなし
→ 管理人がイヤホン選びで重視するポイント。
解像度が高いので高音が弾ける音やサ行の発音などが鋭く聴こえる場合がありますが、刺さるというほどではないです。
よくないところ
- 付属のイヤーピースが耳に合わないと、本来の音質を楽しむ事ができず音質が悪く感じる可能性がある。
→ 店舗での試聴の際は特に気をつけたほうがよいかも。音がこもって聴こえたり、明らかに音質が悪いと思われる場合は特に…。
僕の場合は 碧Lightのときと同様、この現象が発生しました。
具体的には、空気が抜けて真空になったような感覚に陥ります。ベストなポジションを見つける事は可能ですが、挿入具合だけでなく角度も重要なので体を動かすと維持ができません。
そこで後述のとおりコンプライというイヤーピースに取り替えたところ、とても快適な装着感を得ることができ、音も安定しました。 - EDM系などもともと低音が強めの曲だと、やや過剰に聴こえる可能性がある。
→ 僕の場合、不快なレベルに達する曲は特にないですが、最近のEDM系のポップスなどを聴く際はちょっとズンドコ気味に感じます。
リケーブルできないのはデメリット?
音に関しては完成度が高いから必要性を感じないかな。断線の可能性については…取り扱い次第だけど作りはしっかりしてそうだから問題ないと見てる。
イヤーピースについては、付属品だとうまくフィットしないので、コンプライのTs400を使用。碧Lightも同じ。ご参考にどうぞ。
参考
コンプライのイヤーピースは100, 200, 400, 500と数字がついていますが、内側のパイプの太さが違います。100<200<400≒500 (参考まで)。 「Ts」はアジアン・フィットと言って丸みがあり、日本人の外耳道の形状に合わせて作られているのだとか。サイズについては、Sでも十分な大きさ。
碧-Light と比較すると
バスドラム(キック)のキレ(ここでは、ドッと鳴ってスッ..と消えていく聴こえ方を意味します)はやや失われるものの、より太くなり空間の広がりがわずかに感じられる。低域が深いところから鳴っている感覚なのでグルーヴは感じやすい。
また、碧Lightはボーカルが若干前に出てくる(強調されたように聴こえる)のに対し碧Ti3では丁度良い場所に収まっており、より自然に聴こえて心地よい。定位感というヤツだろうか。
価格差の度合いや好みの個人差はともかく、碧Ti3の方が上位の音であることはすぐに分かるレベルだと思う。
結論、買う価値アリか?
定価2万円ということで、ほとんどの人にとっては勇気が要る買い物になるでしょう。「コスパ」などという表現もこの価格帯になってくるとあまり説得力が無いかもしれません。
僕にとって碧LightはアタリのイヤホンだったのでTi3については無試聴で購入に踏み切ったわけですが、既に持っているイヤホンと聴き比べながら、すでに数日経過した段階で言えるのは、
Ti3を選んだことに 全く後悔がない ということ。
信じてよかった、といえる。
おそらく1万円以下でこのレベルの音を出すイヤホンは存在しないし、1万円~2万円の間でもどうだろうか…。
レビュワーの中には「10万円レベルの音がする」といった大胆な評価をされている方もいます。僕はそこまで凄まじい音なのかどうかは判断できませんが、これまでに買ったイヤホンで最高クラスの音だと思います。
もし、まだ 碧-Light を買っていない人は、まず碧-Light を買ってみてどのような性質をもつサウンドなのかを確かめるのもよいかと思う。人によっては 碧-Light でも十分満足できてしまうでしょう。
Light(安い方) はこっち▼